やる気に乗って仕事を片付ける

　やる気をコントロールするにあたってぜひとも覚えておいてほしいのは、やる気には必ず波があるということです。バイオリズムと言ってもいいかもしれません。程度の差はあれ誰でも、どんなにがんばってもやる気が出ず行動できないときもあれば、自然とやる気があふれて何の苦労もなく行動できるときもあるものです。
　このようなやる気に波があることを前提としたとき、やる気のない時には（別に書いたように）自分でさらにやる気をなくさないように「やり過ごす」とともに、やる気が出たときにはそのタイミングを逃さずに行動を一気に加速させてやるべきことを片付けることが大事です。
　（また別に書いたように）やる気に乗って行動できると、そのこと自体が充実感となりさらにやる気をもたらします。さらにさらにそのやる気を逃さず、別の仕事も片付けるなど、やる気があるうちに稼げるだけ稼いでおくことが成功の秘訣です。
　このように私が主張するのは（すでに述べたとおり）私たちの心が循環によって作り出されると考えているからです。専門的には「自己の自己言及的特徴」と言います。落ち込んだ自分の目で自分を振り返るとどうしても落ち込むようなダメな自分に見え、自分を見れば見るほど自分がダメに見えてくるということです。もちろんその逆もしかりです。
　やる気で言えば、私たちの心は何も意識しなければ、やる気がない時は悪循環的にやる気がなくなり、やる気があるときは好循環的にやる気が出てくるものなのです。
　だからこそやる気の好循環を作り出すためにやる気があるときにはその波に乗り、やる気がない時には悪循環に陥らないように、もし可能であれば悪循環を変えるように行動すればいいのです。
　いつもやる気を出さなければならないと思うよりも、やる気があるときにすかさず行動をしてその結果、生産的であれば十分ではないかと思います。こう考えることはやる気のない時の悪循環的な落ち込みを最小限に止める役割も果たすでしょう。
　蛇足ながら、このやる気のバイオリズムを利用してタイミングよく仕事をする秘訣は、経済変動に合わせてタイミングよくリターンを稼ぐ投資の秘訣とよく似ているではないかと思います。

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