初恋/TITLE>

表題は、私の好きな歌手のひとり、浜田省吾が今年2005年、4年ぶりにリリースしたニューアルバム「MY FIRST　LOVE」（初恋）のタイトルです。

彼の初恋の相手は？　それはアルバム中のタイトル曲「MY FIRST　LOVE」にあるように、"The　Beatles"であり、"Rock'n　Roll"です。

この曲の中での「初恋」、「恋人」とは、彼が取り組む"Rock'n　Roll"の彼の中の意味づけをメタファー（たとえ）で示したものと言えるでしょう。
自分にとって"Rock'n　Roll"は初恋の相手であり、今でも恋人なんだ、だから夢中で追いかけているんだと。

　面白いのは、彼がずっとそんな意味づけを意識できていたかというとどうもそうではないようだということです。

迷いと混乱の中　沈んでいた70年代
救ってくれたのは"Bruce Springsteen & Jackson Browne"
鐘が鳴るように蘇る"Old time Rock'n Roll"
心の中　叫んだ"Bringing it all back home"
「アメリカ生まれのRock'n Rollやっているオレは誰だ･･･？」
自分を探した「J-Boy」in 1986
オレの恋人はRock'n Roll
そして今も夢中で追いかけてる

　彼には自分はなぜ歌を歌うのか、なぜ"Rock'n Roll"なのか、自問自答があったのでしょう。そして初恋というメタファーを見つけ出して、改めて自分にとっての"Rock'n　Roll"の意味づけを見出したのでしょう。
　おそらくこんな風に思ったのではないでしょうか。
「そうだよ、オレのすることはやっぱりこれなんだ！」と。

　なぜこんなことをこの読むメントレで書いたかというと、こんな心の動きが競技に取り組むスポーツ選手のそれとよく似ているのではないかと考えたからです。

　多くの選手は子供の頃にスポーツに出会い、時には競技をする意味に迷い、苦しみながらも、競技を続けていきます。すでに何度も自分が取り組んでいる競技を続ける意味がメンタルフィットネスには必要だということを書いてきましたが、何らかのきっかけで競技をする意味を見つけ出せたときの喜びとそこから生み出されるエネルギーはきっととてつもなく大きいものでしょう。

　浜田省吾の「初恋」には、ちょうど競技をする意味を見つけたスポーツ選手のように、"Rock'n Roll"に取り組む意味を見つけ出した喜びにあふれています。彼自身、このアルバムを作るときには、それこそあふれるようにメロディと歌詞が出てきたそうです。さもありなんと思います。

　そう考えると私が迷いつつ、悩みつつ、陸上競技を続けてきたのも、小学校6年生の学校のマラソン大会で2番になったとき、深く恋に落ちてしまっていたからかもしれません。

　あなたは競技に恋していますか（笑）。

初恋

海辺の田舎町　10歳の頃
ラジオから流れてきた"The Beatles"
一瞬で恋に落ちた
教室でも家にいても　大声で歌ってた
"I wanna hold your hand"
"please please me""Can't buy me love"

"Bob Dylan""The Young Rascals"
"The Beach Boys""The Motown & The Memphis Sound"
仲間とバンド組んで　髪を長く伸ばして
時代は60年代"Love Peace & Rock'n Roll"
「未来は明るい」と信じていた
1974年21歳になった年「旅の暮らし」が始まった
オレの初恋はRock'n Roll
そして今も夢中で追いかけている

迷いと混乱の中　沈んでいた70年代
救ってくれたのは"Bruce Springsteen & Jackson Browne"
鐘が鳴るように蘇る"Old time Rock'n Roll"
心の中　叫んだ"Bringing it all back home"
「アメリカ生まれのRock'n Rollやっているオレは誰だ･･･？」
自分を探した「J-Boy」in 1986
オレの恋人はRock'n Roll
そして今も夢中で追いかけてる

ドーナツ盤に刻まれた3分間の物語　少年と世界を繋いでた
オレの初恋はRock'n Roll
そして今も夢中で追いかけている
オレの恋人はRock'n Roll
そして今も夢中で追いかけてる